がんが縮小、消失も…肺がんに効果的な保険が使える薬とは?

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    (更新 2016/10/ 9 07:00)

    肺がんに効果的な保険が使える薬とは?(※イメージ)

    肺がんに効果的な保険が使える薬とは?(※イメージ)

     がんの中でも死亡者数が最も多い肺がん。早期発見が難しい上に進行が早く、診断されてから2年程度で亡くなる人も多い。だが近年、新薬の登場で治療は大きく変わろうとしている。

     肺がんの推定患者数は、全国で年間約11万人。年間約7万人が死亡している。40代後半から増え始め、高齢になるほど発症する率は高くなる。

     肺がんは、小細胞肺がんと非小細胞肺がんとに大別される。後者は全体の85%を占め、そのうち6割が「肺腺がん」、3~4割が「扁平上皮がん」、残りが「大細胞がん」だ。多くのタイプがあり、肺の中でも発生しやすい部位や進行速度などはそれぞれ異なる。

     治療は、外科切除ができるか否かで大きく変わる。肺がんは無症状で進行して転移もしやすいため、手術で根治が目指せるという状態で見つかるのは、わずか2割程度。約8割は手術が不可能な状態で発見される。

     非小細胞肺がんで最も病期が進んだIV期になると、5年生存率はわずか5%だ。だが、薬の目覚ましい進歩で生存期間が延びるなど、治療は進化している。

     和歌山県在住の香川和彦さん(仮名・66歳)は、2012年に県内の病院で健康診断を受けた。胸部X線検査で異常な影を指摘され、さらに詳しく検査した結果、扁平上皮がんと判明した。病期はIIIA期まで進んでおり、開胸手術でがんのある右下葉を切除した。

     ところが1年後に再発。肺に1~3センチのがんが6個見つかり、最も進行したIV期になっていた。IV期の主な治療は薬物療法だ。香川さんは、2種類の抗がん剤を組み合わせた併用療法をおこない、通常の生活を送っていたが、さらに1年後に再発。別の種類の抗がん剤による治療でも数カ月後に再発してしまう。

     抗がん剤治療に限界を感じた香川さんはセカンドオピニオンを受けるため、藁をもつかむ思いで15年4月、和歌山県立医科大学内科学第三講座の山本信之医師のもとを訪れた。

    「当時最適だと思われる抗がん剤、ドセタキセル(製品名タキソテール)を点滴で投与しました。しかし数カ月後にまた再発してしまったのです。香川さんは吐き気などの副作用が非常につらく、抗がん剤治療の継続を希望されませんでしたので、治療を一時中断しました」(山本医師)

     15年12月、肺がんでは初となる免疫療法薬ニボルマブ(製品名オプジーボ)に保険が使えるようになった。“抗PD‐1抗体”という性質の薬で、本来は14年9月に悪性黒色腫(皮膚がん)の薬として世界に先駆けて発売されたものが、追って肺がんにも使えるという国のお墨付きを得たのだった。

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