がん死亡率減、目標届かず 10年間で減少幅15.6%

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     がんによる75歳未満の死亡率について、2015年までの10年間の減少幅が15.6%にとどまり、国が掲げる20%減の目標を下回ったことが21日、国立がん研究センターの分析で分かった。同センターは喫煙率の改善やがん検診の受診率の向上が十分ではなかったことが、影響しているとみている。

     厚生労働省が同日開いた「がん対策推進協議会」に、同センターが分析結果を報告した。同協議会は、来年6月を目指して国のがん対策の基本方針となる「がん対策推進基本計画」の見直しを進めている。目標を達成できなかったことを踏まえ、厚労省は「実効性のある対策を検討する」と話す。

     同センターは、高齢化などの影響を取り除いた75歳未満のがんによる死亡率を算出した。15年の人口動態統計を基に全てのがんによる死亡率を計算したところ、15年は人口10万人当たり78.0人となり、05年の92.4人と比べると15.6%減にとどまった。同センターは15年に17%減と予測しており、実績値の減少幅はこれを下回った。

     減少幅が国の目標に届かなかった理由について、同センターの片野田耕太・がん登録統計室長は「患者数の多い肺がんや大腸がんで、死亡率の減少が鈍化したため」と説明。肺がんは05年までの10年間は9.3%減だったが、15年までの10年間では7.3%減にとどまった。大腸がんも05年の同10.0%減から、15年は同6.5%減と減少幅が縮小した。喫煙率やがん検診の受診率が十分に改善していないという。

     一方、子宮頸(けい)がんは、原因となるウイルスの感染対策が十分にできていないことなどが影響し、死亡率が増加。05年は同3.4%増だったが、15年は同9.6%増だった。

     同センターの予測では、現状の対策のままだと、25年の死亡率は15年と比べて15.6%減になる見通し。がん対策推進協議会が次期目標を20%減に据え置く場合、がん検診の受診率の向上など一層の対策が必要になるという。